スマホをデュアルSIMで使うと「バッテリーの減りが早くなるのでは?」と気になる人は多いはずです。そこで実際にデュアルSIM状態とシングルSIM状態でバッテリー消費を比較してみたところ、意外にも大きな差は見られませんでした。とはいえ、使い方によっては電池が早く減ってしまうことも確かです。
本記事では、デュアルSIMのバッテリー消費の比較検証と、今日からすぐできるバッテリー消費をおさえる対策についてまとめて紹介します。デュアルSIMユーザーはもちろん、普段の電池持ちを少しでも良くしたい人にも役立つ内容です。

Noi
業界10年の経験を活かし、キャリアや格安SIMに関する知識や手続きについて分かりやすく発信しています。携帯会社のプログラムやサービスを駆使してお得になる方法を研究すること、格安SIMを比較することを趣味とする携帯会社マニア。これまで10社以上のSIMを利用し、2024年使って良かったSIMはマイネオ。
デュアルSIMは本当に電池の減りが早いのか検証してみた結果
デュアルSIMはバッテリー消費しやすいとの意見も一部あるようです。しかし普段からデュアルSIMで使ってますが、バッテリー消費しやすいと感じたことはありません。実際はどうなのか……
そこで今回は、デュアルSIMでスマホを使うと、本当に電池持ちが悪くなるのかYouTubeを再生して検証してみました。
再生条件
・どちらもバッテリー消費しやすいよう明るさマックス
・YouTube画質はどちらも360p
・同じ動画を再生
※動画参照:Hikakin Games
以下は、シングルSIMとデュアルSIMで、それぞれYouTubeを再生した時のバッテリー消費の結果です。
▼シングルSIMでYouTubeを再生した時

↓一時間後↓

シングルSIMでYouTubeを1時間再生した結果、バッテリーは100%から92%になりました。
▼デュアルSIMでYouTubeを再生した時

↓一時間後↓

経過時間は1時間です。
デュアルSIMでYouTubeを1時間再生した結果、バッテリーは100%から95%になりました。
検証結果まとめ
| 1時間経過後 バッテリー消費 | |
|---|---|
| シングルSIMで再生 | 100%→92% |
| デュアルSIMで再生 | 100%→95% |
なぜかシングルSIMで再生した時の方がバッテリー消費する結果となりました。予想では、ほぼ同じになるとおもったのですが、もしかするとバックグラウンドで通信しちゃったのかもしれません……
この結果からもわかるように、デュアルSIMを使ったからと言って、バッテリー消費しやすいわけじゃありません。筆者も普段から使ってますが、シングルSIMの時より消費しやすいと感じませんし、もちろん1日バッテリーが切れることもないです。
バッテリーの持ちが極端に悪くなることはないので、デュアルSIMを始めたかった人は安心してはじめて大丈夫です。
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デュアルSIMが電池の減りが早いといわれる理由を考えてみた
デュアルSIMでスマホを使うと電池の減りが早いといわれる理由は、モバイルデータの「自動切り替え機能」に関係しているかと予想します。
デュアルSIMでは、どちらの回線のモバイルデータ通信を利用するかを設定し、ネットは設定した回線のみを使う仕組みです。しかし、モバイルデータの自動切り替え機能をオンにしていると、電波状況によって電波が良い方の回線に自動で切り替わるようになります。
この設定にしていると、スマホでは常に両方の電波を探している状態なので、普段よりも電池を消費しやすい可能性があります。
スマホのバッテリー消費を抑えるかんたんな方法5選
デュアルSIMでバッテリー消費を抑えるかんたんな方法を5つ紹介します。
- デュアルSIMの自動切り替えはオフにする
- アプリやOS更新が自動的に入らないよう設定する
- クラウドのアップロード設定を見直す
- アプリの不要な通知はオフにする
- 待ち受け画面表示の設定を見直す
デュアルSIMの自動切り替えはオフにする
もし普段使う回線が決まっているなら、自動切り替えをオフにして、使用するSIMを固定するだけで電池持ちは大きく改善します。設定アプリの「モバイルネットワーク」や「SIMカード設定」から簡単に変更できるので、一度見直してみるのがおすすめです。
▼iphone|自動切り替えをオフにする手順
- 設定
- モバイル通信
- モバイルデータ通信
- 「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオフにする
モバイルデータ通信の切り替えを許可がオンになっていると、常に電波が良い方の回線を探し、自動で回線が切り替わるため、電池を消耗する可能性があります。
アプリやOS更新が自動的に入らないよう設定する
アプリやOSの自動更新は便利ですが、バックグラウンドで通信や処理が発生するため、気づかないうちにバッテリーを消耗しがちです。特に複数のアプリ更新や大型アップデートはCPU負荷が高く、残量を一気に減らす原因になります。
外出先で更新が始まると、電波状況によって再ダウンロードが発生し、さらに電池を使ってしまうことも。自動更新はオフにし、必要なときに手動で実行するだけで電池持ちを改善できます。設定アプリやPlayストアから簡単に変更可能です。
クラウドのアップロード設定を見直す
写真や動画、ファイルを自動でクラウドに同期する機能は便利ですが、これもバッテリー消費の要因になりやすいポイントです。とくに高解像度の写真や長尺動画を撮影した直後、自動アップロードが始まると、大量のデータ通信と処理が発生して電力を多く使います。
また、電波の弱い場所でアップロードが行われると、途中で失敗して再送を繰り返すため、バッテリー消費はさらに増加します。
そのため、自動アップロードは「Wi-Fi接続時のみ」に設定したり、同期のタイミングを手動に切り替えることで電池の節約が可能です。GoogleフォトやOneDriveなど主要アプリは設定メニューから簡単に変更できるので、一度確認してみましょう。
アプリの不要な通知はオフにする
通知は便利な反面、スマホのバッテリーをじわじわ消耗させる原因のひとつです。通知が届くたびに画面が点灯し、振動や音が鳴り、バックグラウンドでアプリが動作します。特にSNSやショッピングアプリなど、頻繁に通知を送るアプリは電池への影響が大きくなりがちです。
必要な通知だけを残し、それ以外は設定からオフにすることで、無駄な電力消費を大幅に減らせます。Androidなら「通知」メニューからアプリごとに細かく制御できるため、まずは使っていないアプリや緊急性の低い通知を見直してみましょう。
待ち受け画面表示の設定を見直す
待ち受け画面(ロック画面・ホーム画面)の表示設定も、バッテリー消費に大きく影響します。特に「常時表示(Always-on Display)」や画面点灯通知をオンにしている場合、画面がこまめに点灯して電力を消費し続けます。
また、明るさが高すぎる設定はディスプレイの負荷を増やし、電池持ちを悪化させる原因になります。
そのため、常時表示をやめる、画面点灯通知を減らす、自動明るさを活用するなど、表示設定を見直すだけでバッテリー消費を抑えられます。壁紙をダーク系にするのも有効で、特に有機ELディスプレイの端末では省電力効果が高くなります。
それでもバッテリー消費が激しいようならバッテリ―容量の確認を
設定を見直してもバッテリーの減りが早い場合は、そもそもバッテリー自体が劣化している可能性があります。スマホのバッテリーは充電を繰り返すほど容量が少しずつ減り、購入から2〜3年ほど経つと体感できるほど持ちが悪くなることがあります。
「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」などから劣化状況を確認可能。85%を下回っていたら、まだ使えますがバッテリーは劣化してきています。バッテリー交換も高いので、機種変更なども含めて検討するとよいでしょう。
まとめ
デュアルSIMを使っても、必ずしもバッテリー消費が激しくなるわけではありません。実際の実験でも、シングルSIMと比べて大きな差は見られませんでした(むしろ実験ではデュアルSIMの方がなぜか……)。
シングルSIMとのバッテリー消費に違いはほぼないので、デュアルSIMを始めたかった人は安心してはじめて大丈夫です。
それでも、スマホの使い方や設定次第で電池の減りは変わるため、不要な自動更新やクラウド同期の見直し、通知の整理、待ち受け画面の設定調整などで消費を抑えることが可能です。少しの工夫で、日常のバッテリー持ちを安定させることができます。
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