楽天モバイルは、2024年4月30日にプラチナバンドの試験電波の発射を開始しました。
これまで
「地方で繋がりにくい」
「室内で繋がりにくい」
などの評判もあった楽天モバイルですが、それは楽天モバイルが使っている周波数帯にも関係しています!
本記事は、プラチナバンドとは何か、プラチナバンドになると繋がりやすさは今後どうなるか、プラチナバンド対応機種など詳しく解説していきます。
5分で読めるこの記事をみれば楽天モバイルのプラチナバンドについての知識が深まります。ぜひ最後までチェックしていってください。
Noi
元キャリアショップ店員でナノモバ著者。スマホ業界10年の経験を活かし、格安SIMに関する知識や手続きについて分かりやすく発信しています。
初めて使った格安SIMは、2016年の日本通信「おかわりSIM」。キャリアSIMが当たり前だった当時、月額500円から使える事実が衝撃でした。そこから格安SIMにハマり、10社以上のSIMを利用し、2024年のお気に入りはマイネオです。
電波とは何か周波数帯とは何か?バンドについて解説
周波数帯(バンド)について知っておきたい事は次の通りです。
- バンド(周波数帯)とは
- バンド(周波数帯)のキャリアの割り当て
- 通信会社の周波数帯に合った端末であれば通信可能
まずは周波数帯(バンド)とはそもそもどのようなものなのか、詳しく解説していきます。
周波数帯(バンド)とは
そもそも周波数とは1秒間に何回の電波の波があるかのことを指し、この「周波数」の範囲の事を周波数帯(バンド)と呼び、それぞれ番号がついています。
難しい話に感じるかもしれませんが、周波数帯を例えるなら電波の通る道路のようなものです。
各キャリアは複数の周波数帯を所有しており、端末を利用する場所でどれか1つの周波数帯の電波を捉えられれば通信ができる仕組みです。
2GHz以上の高い周波数の特徴 | 900MHz以下の低い周波数の特徴 |
---|---|
✔電波が強く大容量通信で高速通信◎ ✔障害物に弱く、届く範囲が狭い ✔直進性が高い | ✔電波の強さは普通だが広範囲に届く ✔障害物に強く、浸透性も高い ✔回り込むのが得意 |
高い周波数は高速通信で大容量データを扱えますが、ビル影や山間部に届きにくい性質です。また直進する性質から跳ね返りやすく、建物に浸透しずらいデメリットも。
一方低い周波数(プラチナバンド)は速度は普通ですが、少ない電波塔で広範囲まで届くため地方でも活躍しやすい周波数帯です。室内にも届きやすく、回り込性みやすい性質から起伏ある山間部にも相性が◎
バンド(周波数帯)のキャリアの割り当て
各ケータイキャリアごとにバンド(周波数帯)が割り当てられており、ユーザーは契約している各キャリアのバンドを使って通信しています。以下は、2022年時点のバンド振り分けを表したものです。
2024年現在では、楽天モバイルは上記の表にプラスでプラチナバンドの700MHz帯(n28/2024年テスト発射スタート)も追加されました。
通信会社が沢山の周波数の種類を持っていれば、いつでもどれかしらの周波数をキャッチして通信ができるため、その結果繋がりやすくなります。
周波数帯 | 番号 | 規格 | 特徴 |
---|---|---|---|
3.7GHz | n77 | 5G | 5G通信専用の利用周波数の1つ「Sub-6(サブロク・サブシックス)」の周波数帯 「ミリ波」に比べて障害物の影響を受けにくく、エリアを広くカバー |
2.5GHz | 41 | 4G | 4G初期の周波数 直進性が強く回り込みにくい |
2.1GHz | 1 | 4G | 人口密度が多い都市部を中心に整備されている 海外製の端末もだいたい対応している |
1.7GHz | 3 | 4G | 東名阪で使用されている周波数帯 4Gの中で最高速度が出る |
1.5GHz | 21 | 4G | 日本独自の周波数帯の為、海外製の端末はほとんど未対応 地方都市向けに整備されてきた |
900MHz 800MHz 700MHz | 28 19・6 8 | 4G 4G 5G | プラチナバンド帯 少ない基地局で広大なエリアをカバーできる 回り込む性質・屋内にも浸透しやすい性質、隅々まで届きやすい 海外製の端末は使えないものもある |
「周波数が高ければ良い」「プラチナバンドだから良い」わけではなく、「通信会社が複数種類の周波数帯に対応している事」が重要です。
通信品質は、周波数帯の他にも端末のスペックや時間帯、通信環境など様々な要因に影響しています。
通信会社の周波数帯に合った端末であれば通信可能
通信会社の周波数帯に合った端末を使うことで通信することができます。
端末を利用するには、端末の対応周波数と通信会社の周波数が同じである必要があります。通信会社で利用できる端末については、以下の各公式サイトのリンクから確認してください。
楽天モバイルエリアなのになぜ繋がらないの?
楽天モバイルエリアなのに繋がらない原因には、次の可能性があります。
- 楽天モバイルの電波が原因
- 端末が原因
プラチナバンド獲得前の楽天モバイルは中~高の周波数帯しか持っていなかったため、高速で大容量通信に適している反面、建物などの起伏がある場所や室内利用にやや不向きな特徴がありました。
今後、電波塔の増設やプラチナバンドエリアが拡大することで、徐々に繋がりやすくなると思われます。
端末が原因の場合、楽天モバイルに対応した端末かどうかも重要です。また、対応していても1部の周波数帯にしか対応していない場合も繋がりにくい原因になります。楽天モバイルの周波数帯と端末の対応周波数帯がどれだけ一致しているか確認してみましょう。
スマホの対応周波数帯は、各メーカ―の公式サイトにある「端末スペック詳細ページ」から確認できます。
自宅での楽天モバイルの電波が悪くお困りの方は、Rakuten CASAで改善する可能性があります。楽天モバイルの自宅の電波が悪いなら、「Rakuten CASA(楽天カーサ)で電波が改善する可能性がある」記事をご覧ください。
2024年6月最新情報|プラチナバンド帯を獲得の楽天モバイルについて解説
ここでは、プラチナバンドと楽天モバイルについて解説していきます。
そもそもプラチナバンドとは
700~900MHz帯に区分けされる周波数帯を総称してプラチナバンドと呼びます。速度は普通ですが、電波が遠くまで届き少ない電波塔でも広範囲のエリアをカバーできるのがプラチナバンドの最大の特徴です。
障害物に回り込むのが得意な性質があり、ビル影や山間部でも電波が届きます。さらに浸透性も高いため室内でも繋がりやすく、安定した通信品質の確保が可能です。
楽天モバイルのプラチナバンド(バンド28)の開始はいつから?
楽天モバイルは、2024年4月30日にプラチナバンドの試験電波の発射を開始しました。これまでの楽天モバイルの電波は速度が速い一方、地方の広範囲エリアや室内・起伏のある場所が苦手な印象でしたが、プラチナバンドが開始されたことで期待できる効果は次の通り。
プラチナバンドは2024年4月30日に試験電波を発射したばかり。プラチナバンドが使える時期については地域差がありそうです。
楽天モバイルのバンド一覧|5G・4Gの周波数帯割り当てを確認【2024年時点】
楽天モバイルに割り当てられている周波数帯(バンド)は次の通りです。
周波数帯 | 番号 | 規格 |
---|---|---|
27.0~27.4GHz | n257 | 5G |
3.8~3.9GHz帯 | n77 | 5G |
1.7GHz | band3 | 4G |
700MHz帯 (2024年5月以降予定) | n28 | 5G |
これまでの楽天モバイルの高~中の周波数帯で使えるのは1.7GHz(3)のみでした。そのため、通信速度は速いが一方でビル影や山間部など起伏がある場所・室内・地方で物足りなさを感じていました。
しかし、今後プラチナバンドn28が使えるようになり、地方の広範囲エリアや起伏ある場所・室内での通信の安定性が高まると予想します。
バンド28|楽天モバイルのプラチナバンド対応機種を確認
国内発売のスマホ(iPhone・Android)は、ほぼ楽天モバイルのプラチナバンドに対応しています。
しかし海外製品や2015年以前の端末を利用する際は、端末の商品スペックページ・仕様詳細などから700MHz帯(バンド28)に対応しているか念のため確認してください。
楽天モバイルの特徴を解説
項目 | 内容 |
---|---|
料金プラン | ▼Rakuten最強プラン ~3GB:1,078円 3GB~20GB:2,178円 20GB~上限なし:3,278円 |
国内通話料金 | 22円/30秒 ※Rakuten Rinkアプリ使用時は国内通話無料 |
店舗受付 | ◎ ※全国に1,000店舗以上 |
通信回線 | 楽天回線 |
支払い方法 | クレジットカード デビットカード 口座振替 楽天ポイント利用 |
eSIM対応 | ◎ |
海外利用 | ◎ |
初期費用 | 無料 |
楽天モバイルの特徴は次の3つです。
それぞれ解説していきます。
使いやすい3段階制の従量課金プラン
参照:楽天モバイル
1カ月間に使ったデータ量に応じて、「3GBまで1,078円」「20GBまで2,178円」「20GB以上は無制限3,278円」と3段回の価格設定が自動で毎月行われます。
楽天モバイルは「Rakuten最強プラン」1つのみだからプランに迷うこともありません。また海外利用も可能で海外旅行や一時的な海外出張にも対応できます◎
独自の通話アプリで国内通話が24時間無料
参照:楽天モバイル
楽天モバイルユーザーは、独自の通話無料アプリ「Rakuten Link」を無料で利用可能です(※データ専用SIMでは使えません)
Rakuten Linkを使えばデータ消費ゼロ・通話料ゼロで24時間国内通話し放題です。Rakuten Linkユーザー以外にも無料で発信できます。
その点ではLINE以上に便利な無料通話アプリとして活躍するため、電話をよくする方にも楽天モバイルはおすすめです。価格が安い
以下は、同等スペックの格安SIMと楽天モバイルを比較した表です。
※比較しやすいように20GBのデータ容量で比較しています。
通信会社 | 回線 | 20GB使えるプランで比較 | メリット |
---|---|---|---|
楽天モバイル | 2,178円 | アプリで国内通話無料でかけ放題 | |
ドコモ | 2,970円 | 5分無料通話付き | |
ソフバン | 2,728円 | LINE利用時のデータ量が無料 | |
au | 2,700円 | データ容量はお好きなタイミングで課金する仕組み |
楽天と同じく高スペックのahamo・LINEMO・povoと比較すると、楽天モバイルが1番安い結果になります.
「魅力的なプラン」「国内通話無料アプリ」「価格が安い」楽天モバイルは、お得で使える格安SIMを探している人にピッタリです。詳しくは楽天モバイル公式サイトをチェックしてみてください。楽天モバイルのプラチナバンドについてよくあるQ&Aに回答
ここでは、楽天モバイルのプラチナバンドについてよくあるQ&Aに回答しています。
- Qプラチナバンドは繋がりやすい周波数帯ですか?
- A
プラチナバンドは、他の周波数に比べて広範囲エリアに届き室内にも浸透しやすいことから非常に繋がりやすい周波数帯と言えます。
- Q楽天モバイルは、プラチナバンド対応ですか?
- A
楽天モバイルは、プラチナバンドに対応しています。2024年4月30日に試験電波を発射しました。
- Q楽天モバイルのプラチナバンドのバンド番号はいくつですか?
- A
n28です。
- Q楽天モバイルのプラチナバンドはいつから使えるの?
- A
楽天モバイルは、2024年4月30日にプラチナバンドの試験電波を発射しました。実際に使えるようになる時期については、地域差がありそうです。
- Q楽天モバイルのエリアの確認方法は?
- A
楽天モバイル公式サイトのこちらの楽天モバイルエリア確認ページから確認可能です。たくさんの周波数帯に対応していることが繋がりやすさの重要なポイントなので、確認をする際は5Gと4Gのどちらも対応エリア内かどうか確認しましょう。
関連記事≫田舎での楽天モバイル利用者の評判や口コミは最悪?利用者100人アンケートから見えてきた通信品質や電波状況
プラチナバンド対応後は楽天モバイルが最強の可能性も十分あり
繋がりやすさは、利用環境・端末のスペック・使い方・時間帯など様々な要因に影響されますが、対応する周波数帯の種類の多さも重要です。
これまでの楽天モバイルは、「プランが良い」「通話アプリで通話無料」「通信速度が速い」などメリットがある一方、「室内が繋がりにくい」「地方で電波が不安定」などの声がありました。
しかし、プラチナバンドエリアが拡大していくことで、安さだけでなく通信品質にも期待ができます。
ユーザーの評判を知りたい方は、以下の記事をぜひ参考にしてください。
・楽天モバイルの評判を北海道のユーザーにアンケート調査した結果を紹介【電波は悪い?】
・楽天モバイルの田舎での評判を100人にアンケート調査!繋がらないと口コミが最悪なのは本当?デメリットについても
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