楽天モバイルは、特別なオプション追加がいらず無料で海外利用できます。本記事では、楽天モバイルの海外利用について詳しく解説しています。
Noi
元キャリアショップ店員でナノモバ著者。スマホ業界10年の経験を活かし、格安SIMに関する知識や手続きについて分かりやすく発信しています。
初めて使った格安SIMは、2016年の日本通信「おかわりSIM」。キャリアSIMが当たり前だった当時、月額500円から使える事実が衝撃でした。そこから格安SIMにハマり、10社以上のSIMを利用し、2024年のお気に入りはマイネオです。
楽天モバイルの海外での使い方を解説
楽天モバイルの海外利用は毎月のプランからデータを消費するため、海外オプションは不要で、特別な追加料金は発生しません。そのため、海外ローミングとデータローミングをオンにするだけで海外利用できます。
無料で使えるギガ
海外で無料で使えるギガは、トータルで2GBです。
有料の海外プランに加入しなくてよい点は大きなメリットですが、使い方によってはギガがもの足りないかもしれません。
なお、足りなくなった場合には、1GB500円でギガの追加も可能です。
2GBで足りる人の使い方
ネットは「調べ事」「Googleマップ」「LINE」を使用する程度
2GBで足りない可能性がある使い方
- 「TikTok」や「YouTube」「Instagram」を視聴する
- スマホでオンラインゲームをする
楽天モバイルのプランは、月額最大3,278円でデータ使い放題の段階性プランです。プランの詳細は以下の通りです。
▼料金プラン:最強プラン ~3GB:1,078円 3~20GB:2,178円 20GB以上:3,278円 ▼通話料 22円/30秒 ※Rakuten Linkで無料 |
海外利用の場合も、このプランから2ギガが消費されます。もしも渡航先でデータがなくなった場合は、最大通信速度128Kbpsの低速になります。
楽天モバイルの海外利用は高額請求の心配がいらない理由
楽天モバイルの海外利用は、他のSIMに比べて高額請求の心配が不要です。
一般的に海外利用は、毎月の月額料金プランとは別に渡航先で利用したデータ通信量が請求されます。一方楽天モバイルの海外利用は、渡航先で利用したデータ通信量は国内で使ったデータ通信量と合算されるため、発生する料金は毎月の月額料金プランのみ。そのため、高額請求の心配がなく安心して利用できます。
注意点
楽天モバイルに限らず海外での通話料金は、着信した際にも発生するため、通話料金には注意が必要です。
かかってきた電話を日本から渡航先まで転送する仕組みなため、国内の時とは違って着信料がかかるわけですね。
例えば韓国に渡航した際は、着信で1分90円かかります。電話がかかってきた場合も長電話にはご注意ください。
楽天モバイル|海外で使える国
楽天モバイルは、以下74の国で利用できます。
地域 | |
---|---|
米国 | アメリカ(ハワイ)アメリカ本土、カナダ、グアム、サイパン |
アジア | インド、インドネシア、韓国、カンボジア、シンガポール、タイ、台湾、中国、フィリピン、ベトナム、香港、マカオ、マレーシア、ミャンマー |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド |
ヨーロッパ | アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン、アンドラ、イギリス、イタリア、ウクライナ、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、ジブラルタル、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ共和国、デンマーク、ドイツ、トルコ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、ロシア |
中南米 | グアドループ、ブラジル、ペルー、マルティニーク、メキシコ |
中東 | アラブ首長国連邦、カタール、クウェート、サウジアラビア、フランス領ギアナ、ヨルダン |
スマホが楽天モバイルの海外利用に対応しているか確認しよう
楽天モバイルで海外利用するなら、スマホが渡航先に対応しているか事前に確認しましょう。以下の公式サイトから確認可能です。
楽天モバイル|海外通話の料金【電話を受ける・かける】
楽天モバイルの海外での通話料金は、次の2つの通話方法により異なります。
- Rakuten Rinkで電話する
- OS標準の電話アプリで電話する
Rakuten Rinkの通話料
Rakuten Rinkで発信すれば、海外でも無料で通話できます。詳しくは、以下の通りです。
機種・パターン | 発信時の通話料金 渡航先で日本の電話番号にかける | 着信時の通話料金 渡航先で日本の電話番号から受ける |
---|---|---|
iPhone Rakuten Linkアプリ同士の場合 | 無料 | 無料 |
iPhone 相手がRakuten Linkアプリを利用していない場合 | 無料 | ※Rakuten Linkアプリで着信できず、OS標準の電話アプリで着信するため、有料 |
Android Rakuten Linkアプリ同士の場合 | 無料 | 無料 |
Android 相手がRakuten Linkアプリを利用していない場合 | 無料 | 無料 |
Rakuten Rink以外の相手から着信した場合、iPhoneの場合には通話料金が発生します。
Rakuten Rink利用時はデータ通信量は発生しません。
無料の2GBは消費されませんよ。
OS標準の電話アプリの通話料
OS標準の電話アプリの通話料は、渡航先により異なります。また、海外では、楽天モバイルに限らず着信にも通話料金が発生します。例えば韓国の場合だと、以下の通りです。
通話料金 | 滞在先から日本の電話番号へ発信した場合の料金 | 滞在先で日本の電話番号から着信した場合の料金 |
---|---|---|
韓国 | 190円/1分 | 90円/1分 |
渡航先別の通話料金は、以下でご確認ください。
海外でOS標準アプリから電話する方法
海外からOS標準アプリから電話するには、「+」「相手先の国番号」「相手先の電話番号(一般電話/携帯電話)」を入力してから発信ボタンを押します。相手先の電話番号が0から始まる場合、初めの0を抜いて入力します。
例えば、渡航先で日本(国番号:81)の「090-XXXX-XXXX」へ発信する場合は、「8190XXXXXXXX」と発信します。
「+」は、0を長押しすると表示されます。
日本の国番号は「81」です。
Rakuten Linkから発信すれば無料ですが、通話品質を重視する際はOS標準アプリから通話可能です。ただし、通話料は発生するため長電話にご注意ください。
楽天モバイル|iphoneを渡航先で使うための海外ローミングの設定方法
渡航前
「my 楽天モバイル」の契約プラン画面で「海外ローミング(データ通信)」がオンになっているか確認してください。通常、オンになっていますが、オフになっていたらオンにしておきます。
渡航後
海外でインターネットを使うには、渡航先でデータローミングをオンにする必要があります。渡航先でデータローミングをONにし、機内モードとWi-Fiはオフにして使います。データローミング設定とは、海外でスマホの回線を使い通信するための端末の設定です。
▽iPhoneのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「モバイル通信」を選択
- 「通信のオプション」を選択
- 「データローミング」を「オン」
Wi-Fiで使いたい時は、Wi-Fiをオンにしてデータローミングはオフにします。
楽天モバイル|Androidを渡航先で使うための海外ローミングの設定方法
渡航前
「my 楽天モバイル」の契約プラン画面で「海外ローミング(データ通信)」がオンになっているか確認してください。通常、オンになっていますが、オフになっていたらオンにしておきます。
渡航後
海外でインターネットを使うには、渡航先でデータローミングをオンにする必要があります。渡航先でデータローミングをONにし、機内モードとWi-Fiはオフにして使います。
▽Androidのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「モバイルネットワーク」を選択
- 「データローミング」を「オン」
※「モバイルデータ」が「オフ」の場合はモバイルデータも「オン」にする
楽天モバイル海外利用時の注意点・重要なポイント
ここでは、楽天モバイルの海外利用時の注意点と重要なポイントについてまとめました。
海外で使えるデータ容量は2GBまで
楽天モバイルの海外で利用できるデータ容量は、最大2GBです。そのため、旅行期間によっては、データ容量が不足する可能性があります。
以下は、2GBで使える作業別の時間の目安です。
作業内容 | 2 GBの作業量 |
---|---|
低~中画質での動画視聴(約4MB/1分) | 9時間 |
高画質(HD720P)での動画視聴(約12MB/1分) | 約2時間46 分 |
Web閲覧(1ページ300KB) | 約6,600ページ |
SNSは、SNSの種類によっても、使い方によっても消費するデータ量が大きく異なります。動画が多いものだと消費が激しくなるため、TikTokやInstagramの目安は動画視聴の作業時間を目安と考えると良いでしょう。
2GBだと、使い方次第で足りない人も出てきそうですね。
2GBで足りる人の使い方
ネットは「調べ事」「Googleマップ」「LINE」を使用する程度
2GBで足りない可能性がある使い方
- 「TikTok」や「YouTube」「Instagram」を視聴する
- スマホでオンラインゲームをする
データ容量が不安な場合には、海外利用がお得なSIMへ乗り換えたり、他社のSIMをデュアルSIMとして使う方法もあります。特にahamoは海外に最適なSIMです。プランは月額2,970で最大30GB使え、海外オプションなどの追加が必要なくそのまま使えます。詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
渡航先で利用できる端末なのか確認する
渡航先により、対応する端末は異なります。渡航前に自分のスマホが使えるのか必ず確認しましょう。
海外では電話を受ける時も通話料金が発生する
海外では、楽天モバイルに限らず着信にも通話料金が発生します。例えば、os標準電話での韓国の通話料は、以下の通りです。
通話料金 | 滞在先から日本の電話番号へ発信した場合の料金 | 滞在先で日本の電話番号から着信した場合の料金 |
---|---|---|
韓国 | 190円/1分 | 90円/1分 |
Rakuten Rinkを利用した場合は、長時間通話しても0円
iPhoneは渡航先でのRakuten Linkの利用に注意
iPhoneは、Rakuten Linkアプリで着信できず、OS標準の電話アプリで着信する仕組みです。OS標準の電話アプリでの着信は、有料となるため長電話に注意しましょう。以下は、Rakuten Linkの通話料金です。
機種・パターン | 発信時の通話料金 渡航先で日本の電話番号にかける | 着信時の通話料金 渡航先で日本の電話番号から受ける |
---|---|---|
iPhone Rakuten Linkアプリ同士の場合 | 無料 | 無料 |
iPhone 相手がRakuten Linkアプリを利用していない場合 | 無料 | ※Rakuten Linkアプリで着信できず、OS標準の電話アプリで着信するため、有料 |
Android Rakuten Linkアプリ同士の場合 | 無料 | 無料 |
Android 相手がRakuten Linkアプリを利用していない場合 | 無料 | 無料 |
Androidは受信時も無料です。
楽天モバイルが海外で繋がらない・使えない時の対処法
楽天モバイル が海外で使えない時の対処法をまとめました。
設定を見直す
楽天モバイルを海外で使うには、以下の設定を確認しましょう。
- 機内モードがオフになっているかどうか
- 「海外ローミング(データ通信)」がオンになっているかどうか
- 「データローミング」がオンになっているかどうか
一番考えられるのは、機内モードが飛行機から降りた後もオンになったままの可能性です。その場合、オフにしてください。
「海外ローミング(データ通信)」は、通常オンになっているものですが、もしもオフなら使えません。「my 楽天モバイル」の契約プラン画面からオンになっているか確認しましょう。ただし、「my 楽天モバイル」の契約プランの確認では、インターネットにアクセスするため、ホテルなどのWi-Fiを使う必要があります。
フリーWi-Fiのセキュリティが不安なら、同行者に設定の時だけテザリングさせてもらった方がいいですね。設定確認後は、テザリングを解除しましょう。
「データローミング」はスマホの本体設定から設定可能です。
スマホを再起動する
一時的な不具合により、正常に作動していない可能性があります。一時的な不具合には、スマホの再起動が有効です。
速度制限の可能性→データ容量の追加 or Wi-Fiを使う
データ不足による速度制限の可能性があります。速度制限がかかっていないか確認してください。渡航先で制限がかかった場合、最大128kbpsになりますが、1GB500円でデータを追加購入可能です。
またはフリーWi-Fiを活用するのも一つの方法です。
通信障害を確認する
楽天モバイルで通信障害が発生している可能性もあります。詳しくは、楽天通信障害情報などを確認しましょう。
楽天モバイルの海外利用は手軽でコスパは良いが、使えるデータ容量だけ注意が必要
楽天モバイルは、特別な追加契約が不要で2ギガまで海外利用が可能。電話もRakuten Linkなら国際通話も無料です。
注意点は、海外では2ギガまでしか使えず、それ以上は1ギガあたり500円でデータを追加しなければならないことです。1~2泊程度の海外旅行であれば2ギガで足りますが、それ以上になると、ギガを使い切る可能性があります。
とはいえ楽天モバイルは、2ギガで足りそうな方には、海外利用用として最適です。ぜひ公式サイトもご確認ください。
海外利用が簡単でコスパの良い楽天モバイルですが、実はahamoの海外利用は最大30GB使えてさらにお得です。乗り換えだけでなく、海外利用のためにデュアルSIMとして契約する方法もあります。
ahamoの海外利用については、以下の記事をぜひ参考にしてください。