海外利用におすすめの格安SIMについて知りたい方は必見です。通話やデータ通信の方法も解説します。
Noi
元キャリアショップ店員でナノモバ著者。スマホ業界10年の経験を活かし、格安SIMに関する知識や手続きについて分かりやすく発信しています。
初めて使った格安SIMは、2016年の日本通信「おかわりSIM」。キャリアSIMが当たり前だった当時、月額500円から使える事実が衝撃でした。そこから格安SIMにハマり、10社以上のSIMを利用し、2024年のお気に入りはマイネオです。
✨海外用最強SIMランキング✨
MVNOの格安SIMはデータローミングに対応しているのか調査した結果
海外対応と記載あるSIMでも、実は電話のみの場合が多く、インターネットには対応していないSIMがほとんどです。ここでのインターネットとは、「データローミング」のことを指します。
データローミングとは、現地の通信事業者を経由し、国内のケータイキャリアの通信設備と接続してインターネットを可能にする仕組みです。
主要MVNOの格安SIMの海外利用について、電話・SMS・データローミングの可否を調べてまとめました。
電話 | SMS | データローミングで インターネット | |
---|---|---|---|
mineo | ◎ ※利用できるのはドコモ回線とau回線のみ。 ソフバン回線では利用不可 | ◎ ※利用できるのはドコモ回線とau回線のみ。 ソフバン回線では利用不可 | × |
日本通信SIM | ◎ | ◎ | × |
IIjmio | ◎ | ◎ | × |
LIBMO | ◎ | ◎ | × |
イオンモバイル | ◎ | ◎ | × |
HISモバイル | ◎ | ◎ | × ※HISモバイルの自由自在2.0プランではデータローミングできません。ただし、HISモバイルの海外向けSIM「trip SIM」を契約すれば利用可能 |
NUROモバイル | ◎ | ◎ | × ※通常のNUROモバイルプランではデータローミングできません。ただし、NUROモバイルのグローバルWi-Fiを契約すれば利用可能 |
QTモバイル | ◎ | ◎ | × |
調査の結果、主要MVNOの格安SIMは、電話とSMSに対応していますが、データローミングに対応していないと分かりました。
しかし、HISモバイルでは、海外用のSIM「trip SIM」を別途提供しています。NUROモバイルでは、海外用モバイルルーター「グローバルWi-Fi」を提供しています。MVNOで海外利用するなら、これらを併用するのも一つの方法です。
やっぱりMVNOでの海外利用は、モバイルルーターや海外SIMが必要になるんですね。
・MVNOの格安SIM→海外でのネットに非対応、電話に対応
・MNOまたはMNOの格安SIM→海外でのネットや電話に対応
データローミングに対応していないSIMの利用者が海外でインターネットをする場合には、フリーWi-Fiやモバイルルーター(Wi-Fi)を活用する必要があります。
データローミングにも対応しているSIMは、MNO・MNOの格安SIMのみ。以下で詳しく紹介していきます。
渡航先でネットと電話に対応した格安SIMは全部で6 つ!料金と特徴から見る海外最強SIMランキング
海外でデータローミングのインターネットと電話に対応したSIMは、全部で6つあります。以下は、各SIMの料金と特徴から見た海外利用の最強SIMランキングです。※厳密にはahamo・楽天・povo・LINEMO・UQ・ワイモバはMNOですが料金が安いため、ここでは格安SIMと定義していて比較しました。
SIM | 海外プランの特徴・料金 |
---|---|
1位 ahamo | ★海外向けプランの追加なしで、渡航先でそのまま1ヶ月トータル30GBまで利用可能★ かかる料金は、普段の月額料金と渡航先での通話料金のみ |
2位楽天モバイル | ★海外向けプランの追加なしで、渡航先でそのまま1ヶ月トータル2GBまで利用可能★ ・かかる料金は、普段の月額料金と渡航先での通話料金のみ ・データが足りない場合には1GBあたり500円で追加も可能 |
3位 povo | ★海外データトッピングを契約する★ ▼海外データトッピング▼ 韓国:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 アメリカ:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 アメリカ:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 ヨーロッパ 9カ国:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 台湾:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 中国・香港・マカオ:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 タイ・ベトナム:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 シンガポール・マレーシア:3日間で1GBがシンガポール・マレーシア円、7日間で3GBが2,430円 |
4位 UQモバイル | ★「au海外放題」と「海外ダブル定額」から選択可能★ ▼au海外放題▼ 24時間データ使い放題プラン。事前予約すれば400円~200円/24時間の割引あり ↓料金↓ 事前予約有:800円~1,000/24時間※国により価格が変わります。 事前予約なし:1,200円/24時間 ▼海外ダブル定額▼ 1日データ使い放題の二段階制プラン ↓料金↓ 1,980円~2,980円/日 ※au海外放題を選択しなかった場合で海外ダブル定額対象国だった場合に、こちらのプランが自動適用されます |
5位 LINEMO | ★「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」から選択可能★ ▼海外あんしん定額▼ 使えるデータ容量は国により異なるプランです。また、飛行機や船の中のプランも選択可能 ↓料金↓ 定額国L:980円/24時間で3GB 定額国S: ・1,980円/24時間で1MB ・9,800円/24時間で5MB ・19,600円/24時間で10MB 飛行機・船: ・980円/1時間で50MB ・1,960円/5時間で100MB ・19,600円10時間で150MB ▼海外パケットし放題▼ 1日データ使い放題の二段階制プラン ↓料金↓ 1,980円~2,980円/日 ※海外あんしん定額を選択しなかった場合で海外パケットし放題対象国だった場合に、こちらのプランが自動適用されます |
5位(同率) ワイモバイル | ★「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」から選択可能★ ▼海外あんしん定額▼ 使えるデータ容量は国により異なるプランです。また、飛行機や船の中のプランも選択可能 ↓料金↓ 定額国L:980円/24時間で3GB 定額国S: ・1,980円/24時間で1MB ・9,800円/24時間で5MB ・19,600円/24時間で10MB 飛行機・船: ・980円/1時間で50MB ・1,960円/5時間で100MB ・19,600円10時間で150MB ▼海外パケットし放題▼ 1日データ使い放題の二段階制プラン ↓料金↓ 1,980円~2,980円/日 ※海外あんしん定額を選択しなかった場合で海外パケットし放題対象国だった場合に、こちらのプランが自動適用されます |
データローミングのインターネットと電話が可能なSIMはすべてMNOとなり、MVNOはありませんでした。
海外利用の料金や特徴を比較した結果、最もお得でかんたんなのはahamoでした。
以下では、それぞれの特徴について、詳しく紹介します。
1位:海外利用の最強SIMは渡航先でそのまま使えるahamo
ahamo 海外利用 | 内容 |
---|---|
海外向けプラン | 海外向けプランはなく、そのまま利用可能 |
料金と使えるデータ容量 | 海外のネット料金は無料 使える容量は一カ月トータル30GBまで ※普段の料金プラン料金のみ発生 |
データローミング | 対応 |
電話 | 対応 |
海外利用のかんたんさ | 非常にかんたん |
海外利用のコスパ | ◎ |
ahamoは、海外向けプラン自体がなく、海外でプランを追加せずに一カ月トータル30GBまでそのまま利用可能です。海外に到着したらデータローミングをオンにするだけで、インターネットが可能になります。
▽iPhoneのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「モバイル通信」を選択
- 「通信のオプション」を選択
- 「データローミング」を「オン」
▽Androidのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「モバイルネットワーク」を選択
- 「データローミング」を「オン」
本来、海外利用は普段の料金プランとは別に海外プランの料金が発生しますが、ahamoなら普段の料金プランと通話した料金以外かかりません。
ちなみにahamoは、月額料金は2970円/30GBです。
★海外利用がかんたんでコスパが良いSIMなら、海外のインターネットが無料そのまま使えるahamoが最強です★
ahamoの海外利用について、詳しい内容は以下の記事からも確認できます。
2位:渡航先で2GBまで無料の楽天モバイル
楽天モバイル 海外利用 | 内容 |
---|---|
海外向けプラン | 海外向けプランはなく、そのまま利用可能 |
料金と使えるデータ容量 | 海外のネット料金は無料 使える容量は渡航先でトータル2GBまで ※普段の料金プラン料金のみ発生 足りない場合は1ギガ500円でギガの追加可能 |
データローミング | 対応 |
電話 | 対応 |
海外利用のかんたんさ | 非常にかんたん |
海外利用のコスパ | ◎ |
楽天モバイルは、海外向けプラン自体がなく、海外でプランを追加せずに一カ月トータル2GBまでそのまま利用可能です。2GBが少ない、、、と不安かもしれませんが、足りない場合には500円で1ギガづつ追加できます。また、楽天モバイルでは通常の電話だけでなくRakuten Rinkが使えるため、海外でも無料で通話できるのもメリットです。
渡航前に「my 楽天モバイル」の契約プラン画面で「海外ローミング(データ通信)」がオンにし、海外に到着したらデータローミングをオンにするだけで、インターネットが可能になります。※「海外ローミング(データ通信)」は通常、オンになっていますが、オフになっていたらオンにしておきます。
▼楽天モバイルの料金プラン:最強プラン
~3GB:1,078円
3~20GB:2,178円
20GB~無制限:3,278円
楽天モバイルは、海外でのデータも通話も無料。お得に海外旅行するなら楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルの海外利用について、詳しい内容は以下の記事からも確認できます。
3位:使う分だけデータを追加できるpovo
povo 海外利用 | 内容 |
---|---|
海外向けプラン | 海外データトッピング |
料金と使えるデータ容量 | ▼海外データトッピング▼ 韓国:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 アメリカ:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 アメリカ:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 ヨーロッパ 9カ国:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 台湾:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 中国・香港・マカオ:3日間で1GBが680円、7日間で3GBが1,980円 タイ・ベトナム:3日間で1GBが760円、7日間で3GBが2,200円 シンガポール・マレーシア:3日間で1GBがシンガポール・マレーシア円、7日間で3GBが2,430円 |
データローミング | 対応 |
電話 | 対応 |
海外利用のかんたんさ | 普通 |
海外利用のコスパ | 〇 |
povoの海外利用は、使う分だけ海外データトッピングを追加する仕組み。低価格から利用できるのが利点です。
ただし、海外データトッピング1回あたりの追加料金は安いですが、ギガが少ないため何度も追加しなければならない可能性も考慮しましょう。
少ないデータ容量でOKな方にはコスパ◎のSIMです。
\海外3日間で1GBが680円~/
4位:1日あたりの料金が比較的安いUQモバイル
UQモバイル 海外利用 | 内容 |
---|---|
海外向けプラン | ・au海外放題 ・海外ダブル定額 |
料金と使えるデータ容量 | ▼au海外放題▼ 24時間データ使い放題プラン。事前予約すれば400円~200円/24時間の割引あり ↓料金↓ 事前予約有:800円~1,000/24時間※国により価格が変わります。 事前予約なし:1,200円/24時間 ▼海外ダブル定額▼ 1日データ使い放題の二段階制プラン ↓料金↓ 1,980円~2,980円/日 ※au海外放題を選択しなかった場合で海外ダブル定額対象国だった場合に、こちらのプランが自動適用されます |
データローミング | 対応 |
電話 | 対応 |
海外利用のかんたんさ | 普通 |
海外利用のコスパ | △ |
UQモバイルの海外利用は、「au海外放題」もしくは「海外ダブル定額」から選択します。どちらも使い放題ですが、au海外放題の方が低価格です。また、au海外放題を契約しなかった場合には、海外に到着すると自動的に海外ダブル定額が適用される仕組みです。
ahamoや楽天モバイルに比べると、悪くないけどコスパは劣りますね。
5位:海外利用はお得とは言えないLINEMO・ワイモバイル
LINEMO ワイモバイル 海外利用 | 内容 |
---|---|
海外向けプラン | ・海外あんしん定額 ・海外パケットし放題 |
料金と使えるデータ容量 | ▼海外あんしん定額▼ 使えるデータ容量は国により異なるプランです。また、飛行機や船の中のプランも選択可能 ↓料金↓ 定額国L:980円/24時間で3GB 定額国S: ・1,980円/24時間で1MB ・9,800円/24時間で5MB ・19,600円/24時間で10MB 飛行機・船: ・980円/1時間で50MB ・1,960円/5時間で100MB ・19,600円10時間で150MB ▼海外パケットし放題▼ 1日データ使い放題の二段階制プラン ↓料金↓ 1,980円~2,980円/日 ※海外あんしん定額を選択しなかった場合で海外パケットし放題対象国だった場合に、こちらのプランが自動適用されます |
データローミング | 対応 |
電話 | 対応 |
海外利用のかんたんさ | 普通 |
海外利用のコスパ | × |
LINEMOとワイモバイルの海外利用は、「海外あんしん定額」「海外パケットし放題」から選択可能です。海外あんしん定額は、国により料金が異なるプランとなり、定額国Lは980円/24時間で3GBと良心的な価格。
しかし、定額国Sでは、さらに細かく国が別れており、国により「1,980円/24時間で1MB」「9,800円/24時間で5MB」「19,600円/24時間で10MB」とり、コスパが悪いです。また、海外パケットし放題も、一日最大2,980円/日かかってしまいます。
LINEMOやワイモバイルの海外利用は、他のSIMに比べて高いので、ソフバン系ユーザーが海外利用するなら、ahamoや楽天モバイルをデュアルSIMで契約するのがおすすめの使い方です。
海外で電話する方法・手順
海外からスマホで電話をかけるには、「+」「相手先の国番号」「相手先の電話番号(一般電話/携帯電話)」を入力してから発信ボタンを押します。相手先の電話番号が0から始まる場合、初めの0を抜いて入力します。
例えば、渡航先で日本(国番号:81)の「090-XXXX-XXXX」へ発信する場合は、「8190XXXXXXXX」と発信します。
「+」は、0を長押しすると表示されます。日本の国番号は「81」です。
海外でインターネットする方法・手順
海外でインターネットをするには「データローミングで通信」する方法と「Wi-Fiで通信」する方法があります。※プリペイドSIMの場合には、プリペイドSIMごとにインターネットの方法は異なります。
海外向け定額プランに入っている場合は、「データローミングで通信」、
フリーWi-Fi・モバイルWi-Fiでインターネットを使う場合は、「Wi-Fiで通信」します。
海外向け定額プランに入っている場合にインターネットをする手順
渡航後はスマホのデータローミング設定をONにすることで、モバイルデータ通信が可能になります。
▽Androidのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「モバイルネットワーク」を選択
- 「データローミング」を「オン」
※「モバイルデータ」が「オフ」の場合はモバイルデータも「オン」にする
▽iPhoneのデータローミング設定方法
- 「設定」を選択
- 「モバイル通信」を選択
- 「通信のオプション」を選択
- 「データローミング」を「オン」
データローミングをONにして通信する際は、機内モードとWi-Fiはオフにします。
フリーWi-Fi・モバイルWi-Fiでインターネットを使う場合の手順
渡航後はスマホの設定画面からWi-Fiの設定に進み、SSIDを選択しパスワードを入力をすると、Wi-Fiでインターネットが可能になります。ただし、「データローミング」がオンになっていると、通信料金が発生してしまうため、必ずデータローミングはオフにして利用しましょう。また、機内モードがオンになっているとWi-Fiや電話が使えないため、機内モードはオフにしてください。
海外利用に最適なSIMならahamo
今回は、海外利用が可能な格安SIMを比較しました。以下は、利用におすすめなSIMランキングの結果です。
- 1位:ahamo
- 2位:楽天モバイル
- 3位:povo
- 4位:UQモバイル
- 同率5位:LINEMO・ワイモバイル
海外利用で最強のSIM 1位はahamoでした。ahamoは月額2,970円で海外でも1カ月トータル30GB使えるドコモ回線です。海外で利用しても普段の基本料金以外にかかる料金は通話料のみ。MNOだから通信品質も高く、海外利用に最適です。